ホラーゲーム「夜廻」について知りたい方へ。

ホラーっぽくないキャラデザだね

見た目と内容にギャップのあるホラーをネタバレなしで紹介するよ!
懐中電灯に照らされるほんのわずかな視界。
どこからともなく聞こえてくる不気味な音。
忍び寄ってくる何か…。
発売日:2019年10月24日(移植版)
ジャンル:ホラーアドベンチャー
開発元:日本一ソフトウエア
対応機種:Switch・Steam
見た目のかわいらしさとは裏腹に、ちゃんと怖い…。
当記事はそんな「夜廻」の魅力と、静寂の中に潜む恐怖をレビューしていきます。
かわいらしいキャラなのにホラゲ?
かわいいキャラデザとホラゲーのギャップにまず驚きます。

子供向けっぽいし、そんなに怖くないと思いきや…しっかり脅かしてきます。
主人公の女の子はいなくなった姉と飼い犬を探して夜の街を歩き回ります。
しかし夜の街はお化けが徘徊する世界になっていました。
懐中電灯の明かりを頼りに、手がかりを探します。
BGMはほとんどなく、聞こえてくるのは風の音と自分の足音だけ。
その静けさこそが、不安と恐怖をじわじわと広げていきます。
レーティングは CERO B
「夜廻」はCERO B(12歳以上対象)となっています。

- 過度な暴力表現やグロテスク描写は控えめ
- 不気味な演出や精神的な恐怖・不安を感じさせる
- 小さい子どもにはやや刺激が強い内容
「夜廻」は死や喪失といった重めのテーマを扱っているため、「CERO B」に該当するのでしょう。
お化けの見た目もそこまで怖くないビジュアルです。
静かな夜の街を探索する雰囲気ホラーとなっています。
探索
ゲームは見下ろし型の視点で進行し、シンプルながら緊張感に満ちた探索が続きます。
「探索→手がかりや鍵を見つける」の繰り返しになります。
主人公はお化けに対抗する手段を持っていません。
お化けには、逃げるか、隠れるしかありません。
お化けにもそれぞれ特徴があり、
- 光に反応するお化け
- 音に反応するお化け
- 視線を外すと襲ってくるお化け
などざまざまいます。
特に説明などはなく、自分で気づいていくプレイスタイルとなります。
プレイヤーは明確な攻略法がない中で、試行錯誤しながら夜の町を進んでいきます。
トライ・アンド・エラーを繰り返し、少しずつ正解に近づいていく感覚は、怖さと同時に中毒性もあります。
難易度
そこまで難しいゲームはありません。
何度も失敗を繰り返して、クリアを目指す…そんなゲームです。
アクションも敵の動きやパターンを見極めて、動けば勝てないことはありません。
ゲームオーバーになると、中間ポイントまで戻されます。
しかし直前にゲットしたアイテムは失われないので、やさしい仕様です。
気になった点
「夜廻」は、雰囲気やストーリー重視のゲームである分、 人によっては合わないと感じる点もあるでしょう。
ゲームの進行はややスローペース
徒歩での探索になるため、爽快感や派手な展開を求めている人には物足りなく感じるかもしれません。
ヒントが少なく、試行錯誤が求められる場面も多くあります。
何度もやられて覚えるトライ・アンド・エラー形式の進行が基本で、人によってはフラストレーションを感じることもあるでしょう。
アクションが苦手な人は覚悟して
アクションはそこまで難しくないと言いましたが、あくまでアクションゲームと比べて難しくないということです。
普段アクションゲームを全くプレイしない人やそもそもアクションが苦手な人は苦戦するレベルではあるのでご注意ください。
もちろん理不尽な難しさではないので、挑戦してみてください。
総評:誰しも感じたことのある夜の街の恐怖
可愛さと恐ろしさが背中合わせで存在している、独特のゲームです。

そして何より「夜廻」が怖いのは、敵がどこから来るか分からないという「外側の恐怖」だけではありません。
町の風景や、遺された手紙や、無言のオブジェクトが語る背景にこそ、ぞっとするような想像を掻き立てられる「内面的な恐怖」が潜んでいます。
プレイ時間はそれほど長くありませんが、残るものは大きい作品です。
「夜廻」は2015年にPlayStation Vita向けに発売された。
2017年に「深夜廻」、2022年には「夜廻三」も発売。
2019年には「夜廻」「深夜廻」がセットになったNintendo Switch版も登場。